2023.03.24
「ドラゴンボールゲームスバトルアワー2023」に展示されたゴクウブラック・ヒット・ジレンの立像。その制作現場に突撃する取材記事、後編をお届けします。
前編の記事では、制作を担当する株式会社ジンクラフトさんに、キャラクター再現のこだわりと立像制作の基本をお伺いしました。
【前編】『ドラゴンボール超』の立像制作現場に直撃!
新たな立像のここが凄い!!
前編でも取り上げましたが、立像制作は①3Dデータ&原型制作、②型取り&FRP成形、③塗装の3チームの分業で制作されています。後編の今回は、その工程を順番に紹介していきます!
まずは最初の工程。キャラクターとポージングが決まったら、パソコンで3Dデータを作成します。また、後に控える型取り、研磨作業、塗装作業の都合を踏まえて、最適なパーツ分割の方法も選択していきます。
3Dデータをもとに、機械による原型切削作業! 機械による自動の作業とはいえ、3Dデータをベストな状態で分割するためのプログラミングは、スタッフの経験値と発想力が求められます。
原型は主に発泡スチロールを使用しますが、前編で紹介したゴクウブラックの指輪やポタラなどの細かいパーツは、3Dプリンターでパーツを制作する場合もあります。
切削した原型を、手作業でブラッシュアップしていきます。道具はサンドペーパーをはじめ、各々の職人さんが手彫りで原型を作っていた時代に、自身で作った道具を使うこともあるとか! 職人さんオリジナルの道具、あこがれますね!!
石膏像などの制作過程と同様、原型を元に「型」を取ります。前準備その1として、型を分割して外すための「切金」と呼ばれる仕切りを原型に挿します。
型取りの前準備その2は、型から外しやすくするため、原型に水粘土を貼ります。すでに完成形に見えますが、まだまだこれから!
前準備が終わると、石膏型での型取り作業! 原型の上に8mm前後の厚みで、麻を混ぜた石膏を塗っていきます。石膏と原型が崩れないように木材を組みながら、薄く軽く強い型になるように作業を進めます。
石膏が固まったら、型から原型を取り除きます。原型が柔らかい発泡スチロールなので、型を一緒に削ってしまうことはないそうです。
ジレンの顔がくっきりと現れました!
原型を取り除いた型は研磨して乾燥させます。すでに、ジレンの立派な背筋が垣間見えています。
型が完成したら、立像の素材であるFRPの成形を…する前にまた準備作業! 型取りの際に欠けてしまった石膏型の補修を行います。
準備が終わったら、樹脂を塗った上にガラス繊維を張り込む、FRPの成形作業。実は、立像の中は、身を食べた後のカニの殻のように空洞になっています。しかし、丈夫な素材のFRPは、中が空洞でも強度は充分!
しかし薄いモチーフは、必要な強度を保つ厚みでFRPを張り込むことが難しく、ヒットのマントの制作には特に苦労されたそうです。
FRPが固まったら 、石膏型を壊して中のFRPを取り出します。ようやく完成形に近づいてきました! ここから研磨を行い、ディテールを作り込んでいきます。
型取りの工程で紹介したジレンの顔も、しっかりと立体になりました! この段階で細かいパーツが破損することも多く、ジレンの特徴的な鼻の調整は気を使って取り組まれたそうです。欠けてしまった部分はパテで補修しながら形を整えます。
バラバラにしていたパーツを合体させて、ジレンの全身が出来上がりました!
研磨作業のためにパーツを合体させましたが、塗装のために再び分解。さらに、色をつける前に、ムラができないように真っ白に染めます。この作業は「サフ仕上げ」と呼ばれるそうです。
カップガンやエアブラシという道具を用い、塗料と空気の量を調整しながら吹き付けていきます。
ゴクウブラックの髪がピンクに染まり、ロゼに変身しました!! 塗り終えたら、クリヤコーティングをほどこし、仕上げていきます。
塗装が終わった本体を、鉄板の台座に設置します。正面から見ると浮いているようなポーズのゴクウブラックの足元は、台座から伸びる鉄骨によって補強されています。鉄骨は太ももの付け根辺りまでの長さがあり、倒れることはありません。
台座の重さは約35kg、立像本体も同程度の重さで、合計はで約70kgほど。本体が意外と軽いのは、中が空洞になっているためです。
数々の工程を経て、ようやく完成! 前編でもご紹介した完成形の姿ですが、1120時間の作業を思うと、より輝いて見えますね!!
最後に、これだけの作業を行うジンクラフトさんが、最も大変だと思う工程を聞いてみました!
「やはり、造形をキャラクターの印象に近づけることですね。経験を積ませて頂いたことで、技術面で難しいと思うことは少なくなってきたのですが、分業でいろいろな人間の手を渡りますので、その印象をキープしていくのがすごく難しいです」
大変だと思う分、モデリングから原型の修正、最後の微調整に至るまで、キャラクター性を大切にしながら制作されていました。
ジンクラフトさん、ありがとうございました!
今回ご紹介したゴクウブラック・ジレン・ヒットの立像は、3月25日(土)・26日(日) に東京ビッグサイトで開催される、「AnimeJapan 2023」の東映アニメーションブースに展示されます! 会場にいかれる方は、ぜひ会いに行ってみてください!
©バード・スタジオ/集英社
©バードスタジオ/集英社・東映アニメーション
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