2021.06.03
今や世界中へと広がりを見せる『ドラゴンボール』。広い世界の中には、『ドラゴンボール』が好きすぎて、仕事にしてしまった人たちがいらっしゃるようです。どんな仕事をしているのか? どのように『ドラゴンボール』を好きになったのか? 『ドラゴンボール』へのあふれる愛を、インタビューでたっぷりと語っていただく企画です!
2回目に登場していただくのは、「BANDAI SPIRITS」で働いている、オルモンドバン ・マリウスさん! 現在は「S.H.Figuarts」のプロモーションを担当されています。早速お話を聞いてみましょう。
――オルモンドバンさんの出身を教えてください。
1987年10月22日にオーストラリアのシドニーで生まれ、12歳でニュージーランドに引っ越しました。両親がニュージーランド出身なので、オーストラリアとニュージーランドの国籍を持っています。ラグビーの観戦をするときは、ニュージーランドのシャツの下にオーストラリアのシャツを着て、ニュージーランドが負けそうになったらシャツを脱いで、オーストラリアを応援したりしています(笑)。
――日本に来ようと思ったきっかけを教えてください。
小学校の頃からTVアニメの『ドラゴンボールZ』に夢中で、みんなで「日本に行ってみたい」と夢のように語っていました。20歳のときに初めて日本に来たときに、ますます日本のことが好きになって、本格的に日本でアニメの仕事をしたいと思うようになりました。いきなり日本に住むのは大変なので、まずは日本に留学しに来たんです。それから日本政府のプログラムで、奈良県庁の国際関係の仕事を紹介してもらいました。留学生が日本で暮らすためのサポートや、日本の良さを知ってもらうために外国からの観光客にガイドをしていました。ニュージーランドでは英語の先生をしていたのですが、日本ではもっと日本語を使った仕事がしたいと思い、応募したんです。奈良県庁での経験もあったから、今の仕事に就けたんだと思います。
――現在はどのようなお仕事をされていますか?
バンダイナムコグループに入社して3年目になります。今はBANDAI SPIRITS コレクターズ事業部web・プロモーションチームで、主にSNSを使った宣伝広報や、InstagramやYouTubeの映像を担当しています。例えばInstagramを使用した、英語での商品の説明を海外に向けた発信などです。SNSやパソコンが全般的に好きなので、やっていて楽しいですね。商品を紹介したときのみんなのリアクションが面白いんです。全世界の意見を私が集めて会社のみんなに共有する、やりがいのある仕事です。
――同じ商品でも日本と海外で反応の違いはありますか?
そうですね。日本ではあまり反応が少ない商品も、海外では話題になることがあります。海外では『ドラゴンボール』という名前がつくだけで、むちゃくちゃ「いいね!」とコメントがもらえますからね。報告用にデータをまとめると、人気作は必ず『ドラゴンボール』なんです。他の作品とは比べものにならないくらいの差になるので、報告をするときは『ドラゴンボール』と『ドラゴンボール』以外のTOP3を分けているほどです。
――海外で特に人気が高いグッズを教えてください。
欧米の子どもたちは小さい頃から『G.I.ジョー』とか『ミュータント・タートルズ』のアクションフィギュアで遊んでいるので、動かせるフィギュアが大好きなんです。なので、「S.H.Figuarts」はSNSでも一番大きな反響があります。私は完全にカッコいい造形になっているスタチューのフィギュアが好きなんですが、SNSでどんなにアピールしても「可動させろ!」というコメントがいっぱい来ます(笑)。
「魂ネイション2020」のときにドラゴンボールZ 「フィギュアーツZERO スーパージャネンバ」の参考出品の写真を公開したんですが、シッポの部分しか見せていないのに一瞬で「ジャネンバだ!」ってコメントが大量に来て(笑)。ジャネンバのピクセルみたいな四角い表現がめちゃくちゃ好きで、ドラゴンボールZ 「フィギュアーツZERO スーパージャネンバ」は、それがキレイに再現されているんですよ。すごく出来がいいって褒めてくれる人もいれば、「可動させてほしい!」と言う方もいて(笑)。SNS上ではユーザーのコメントが多いほうが拡散しやすくなるので、あえて商品の一部だけを見せてクイズみたいにするんですけど、なかなか難しいですね。
――ジャネンバは映画1作にしか出ていないのに、海外ではすごく人気があるんですね。
私が想像していた以上に、ジャネンバ愛は強かったですね。ジャネンバが出ていた『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!! 悟空とベジータ』は、私は高校生のときに観た映画で、とても印象に残っています。ゴジータの圧倒的な強さがカッコよかった。ジャネンバと似たような感じで、クウラも未だに人気がありますね。第四形態からさらに進化したときは、むちゃくちゃカッコよかった。VHSのソフトを買って何度も繰り返し観ていた記憶があります。
――『ドラゴンボール』と出会ったきっかけを教えてください。
1999年か2000年くらいから、オーストラリアで『ドラゴンボールZ』のTVアニメの放送が始まったんです。学校が始まる前の朝7:30くらいからだったと思います。でも私はアニメを見て学校に行くと、とってもでテンション上がってしまうので、私の家庭では平日はアニメ禁止だったんですよ。だから母親が起きる前にこっそりとビデオのスイッチを入れて、録画をしていました。録画をしていることがばれないように、ビデオの前に物を置いて隠して(笑)。学校に行っている間は録画されっぱなしだから、1話だけのために毎回VHSを1本使っちゃっていました。学校でみんなが『ドラゴンボールZ』の話題でめちゃくちゃ盛り上がっているのに、私は観ていないから辛かったですね。週末まで我慢できず、母親が寝た後にその日に録画した『ドラゴンボールZ』をこっそり観ていました。せめて今日のぶんを復習して明日の話題にのれるように(笑)。
オーストラリアでは、英語に翻訳した話数だけ放送していたので、ストックが無くなると、また最初から繰り返し放送をするんです。だからもうサイヤ人編と、フリーザ編は何十回も観ました(笑)。魔人ブウ編まで観られたのはニュージーランドに引っ越してからですね。オーストラリアは広いので幅広い層に人気があったんですが、ニュージーランドは人口が少ない分、コアなファンが多かったみたいです。美術の授業で“部屋にあるもの”を描く課題があったんですけど、みんな『ドラゴンボール』の絵を描きまくっていましたからね(笑)。「部屋にないじゃん!」って、先生にめちゃくちゃ怒られました。日本語の授業では、日本から来た先生に『ドラゴンボール』の質問をしまくって、先生を困らせたりもしましたね。
ニュージーランドでは、『ドラゴンボール』がきっかけで友だちもできました。TVアニメは全部を通して観たことがなかったんですけど、大学に入った頃にオンライン配信で観られるようになったので、友だちと一緒に『ドラゴンボールZ』を一気に全部観ました。もう最初から最後まで休憩をとらずに。夏休みにバッチリ準備をして、1週間くらいかけて観ましたね。観終えたときの『ドラゴンボール』ロス感が半端なかった。今までずっと観たくても観られなかったから、全部観ちゃったときは、なんかやっちゃいけないことをやってしまったような複雑な気持ちになりました。
――ニュージーランドでは『ドラゴンボール』のコミックスは読んでいましたか?
レッドリボン軍との闘いが終わるあたりまでは、全巻持っていました。日本だと1巻400円くらいと安いんですけど、ニュージーランドでは1巻25ドル。1900〜2000円くらいですごく高いんです。高くて子どもだと買いづらいので、まわりのみんなが借りたがって、いつもボロッボロになって帰ってくるんですよ。一度だけ完全に真っ二つになっちゃったこともありましたね。高いから買えない、買わないから店が置かない。続きが欲しくても店に置いていないから買えなくて。初めて日本に来たときにはコミックスの安さに驚きました。持ってきた服とかを全部捨てて、スーツケースにコミックスを詰め込んで帰りました。さらに船便でも50キロくらいのコミックスを送りましたね。
――一番好きな『ドラゴンボール』のキャラクターは誰ですか?
ベジータが一番好きですね。特に魔人ベジータがカッコいい。ベジータがトランクスを抱きしめた後に自爆をしたシーンで、私の中の『ドラゴンボール』は終わっています(笑)。バンダイに入社するときの最終面接で、「自分がアニメキャラだったら誰ですか、その理由もお聞かせください」という質問があったんですよ。そのときも迷わずベジータと答えました。「ベジータは頑固でプライドが高くて、自分中心に物事を考える。でも大事なときにこそ家族や友達を守る。私も自分の好きなことに一生懸命だけど、いざというときには会社のために尽くします」と答えたんです。それから「私もベジータのようにハゲています」って(笑)。面接官も大爆笑してくれたので、ベジータの力でバンダイに入れたんだと思います。
――『ドラゴンボール』の思い出の品はありますか?
TVアニメ『ドラゴンボールZ』のVHSのカバーです。英語版の少年悟飯の声優さんにサインをしてもらったんですよ。実はニュージーランドの「かめはめ波コンテスト」の賞品なんです。
――「かめはめ波コンテスト」で優勝したんですか!?
いや、子供の部で2位でした。張り切って喉から血が出そうなくらい叫んだんですけどね。1位はまだ幼い子で、「かめはめ波〜♪」って小さい声で囁く姿が可愛かったんです。「可愛さで勝ったんやろ!? チクショー!!」って、ちょっと悔しかったですね(笑)。そのときの賞品で『ドラゴンボール』のVHSから好きな10巻を選べて、そのうちの1個にサインをいただけたんです。パスポートとか大事なものと一緒に、ずっと保管している宝物です。
↑英語版少年悟飯の声優さんのサイン入りVHSジャケット。
世界で1つしかない、貴重な思い出の品だ。
↑「かめはめ波コンテスト」で2位に選ばれた、
オルモンドバンさん渾身のかめはめ波。
――今後の『ドラゴンボール』の展開で楽しみにしていることを教えてください。
昨年に予約が始まった「S.H.Figuarts フリーザ 第一形態&フリーザポッド」と「S.H.Figuarts バーダック」の反響がすごいんですよ。発売前から皆さんが愛情を持ってくれていますので、皆さんがこれからどういうふうに遊んでくれて、どんな写真を撮ってくれるのかが楽しみです。「S.H.Figuarts」シリーズ初のフリーザ第一形態で、この商品のために鳥山明先生がポッドの細部の設定画も描いてくれたんです。今年の4月から発売されるので、海外も含めてできるだけ多くの方に手にとっていただきたいですね。「S.H.Figuarts」シリーズは途中から集めている人も多いので、今、プレミアが付いているような、みんなが求めているフィギュアをもう一度出したいです。「IMAGINATION WORKS」も発表したときに歴代で一番反響が大きかったので、これからの展開が楽しみです。完全に買う側の意見なんですけど、集めるのが大変そうですね(笑)。私も頑張って集めますので、みなさんも頑張って集めてください!
――最後に世界中の『ドラゴンボール』ファンのみなさんにひとことお願いします。
海外ではベジータが悟空の戦闘力を測ったときのセリフが大人気なんです。日本では「8000以上だ…!」なんですけど、英語版ではなぜか「It's Over 9000…!」。普通の会話の中やネットでも「It's Over 9000!」が使われているくらい、若い人たちの間にも『ドラゴンボール』が浸透しています。大学の日本語の授業でアニメが取り上げられると、その中に必ず『ドラゴンボール』の話が入ってくる。『ドラゴンボール』は作品そのものの良さを越えて、みんなの人生の一部になっているんだと思います。赤の他人の外国人とバーで会っても、同じくらいの年齢だったら『ドラゴンボール』の話題で盛り上がれる。『ドラゴンボール』は世界の共通言語です。
―――ありがとうございました!
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