2022.12.29
1日寝かせたカレーがおいしいように、大事な場面にいつも遅刻して登場する悟空に呆れつつテンションがぶち上がるように、なにごとも「ちょっと間を空ける」と魅力が増すというものです。そして、それはドラゴンボールという作品自体も同じ。
大人になってから漫画、アニメに改めて触れ、「気がつくと、日々の生活にドラゴンボールがどんどん組み込まれていた」というほどハマってしまったのは、お笑いカルテット「ぼる塾」の田辺智加さんと酒寄希望さんです。
今回は大人として、親として、そして芸人として、年を重ねたからこそ見えたドラゴンボールの魅力と深みをたっぷりと語っていただきました。
※取材は新型コロナウイルス感染症の予防対策を講じた上で実施しました
ーーお二人のドラゴンボールとの出会いは?
田辺智加さん(以下、田辺):たぶん弟がきっかけですね。弟がテレビで『ドラゴンボールZ』を見てたので、それを一緒になって見てるみたいな。当時はただテレビがついているからぼんやりと見てた、という感じで、実はしっかり内容を理解していたわけじゃなかったですね。とにかく悟空が強いみたいな印象でした(笑)。
ただね、あの未来トランクスが現れたときですよ。あの時、「うわっ、この人!」って衝撃が走ったんですよ! 幼心にこんなにカッコいい人がいるんだっていう衝撃。
酒寄希望さん(以下、酒寄):私も家族がきっかけ。3歳上の兄が好きだったのと、両親が漫画好きで『少年ジャンプ』がいつも家にあって、自然と読んでいました。それに、スーパーファミコンの格闘ゲーム(『ドラゴンボールZ 超武闘伝』)があったんでそれをプレイしたり。アニメは田辺さんと一緒で、毎週見るのが当たり前になってましたね。
ーーお二人とも、大人になってから「再び」ハマるきっかけがあったとか。
田辺:改めて作品に触れるようになったのは、TOKYO MXで火曜日に『ドラゴンボールZ』の再放送をやっていたからなんですよ。それを27歳くらいのときに見てハマりましたね。
酒寄:そんな田辺さんとコンビを組んで、ある時「悟飯好き?」って聞かれたんです。「ちょっと悟飯が許せないんだよね」みたいなことを急に言いだすんです。悟飯が気にくわない人なんて初めて会ったから「そんな嫌な奴だっけ?」って気になっちゃって。それで読み返してみようと思って、夫が日高屋でバイトして貯めたお金で漫画の完全版を買っていたのですが、それをじっくり読んだらハマってしまった。
ーーそもそも、田辺さんは悟飯の一体何が気に入らなかったのでしょうか……?
田辺:セル編での悟飯の行動 (悟飯がセルにとどめを刺さなかったことでセルの自爆を招き、父の悟空を犠牲にしてしまった出来事)ですね。これを見て湧き上がった怒りを酒寄さんにぶつけ、他の芸人仲間にも会う人、会う人に「孫悟飯のことをみんなは一体どう思ってるんだ」って聞き回ってましたね。気に入らないと言いつつ、誰よりも悟飯のことを一番考えているのは私なんじゃないかって(笑)。
酒寄:ずっとその話してたね。
田辺:それ以降、2人で一緒に熱心にアニメを見直し始めたよね。当時、CX (フジテレビ)でもMXでも再放送がやってたからほぼ毎日ドラゴンボールを見続けて、1本見たら感想を言いたくなるから、酒寄さんとあそこどうですかみたいな話をしてましたね。気がつくと、日々の生活にドラゴンボールがどんどん組み込まれていたんです(笑)。
酒寄:アニメを見てから漫画版を読み返すと、「あ、あのシーンってアニメオリジナルなんだ」っていう発見があったりして楽しいですよね。グレートサイヤマンのエピソードって漫画だとこんなにギュッとしてたの、とか。
田辺:えっ!そうなの?私ね、孫悟飯は嫌いだって言ってたけど、グレートサイヤマンは好きなのよ。平和っぽい感じがして。やっぱいろんな側面を用意しておいてほしいよね。
ーー大人になってから、作品の印象って変わりましたか?
田辺:ホントにね、 子どものころと大人になってから、作品に対する印象がガラッと変わったね。子どものころはとにかく「悟空最強!」「悟空しか勝たん」っていう感じだったんですよ。だから、悟飯が悟空を上回る強さを発揮するなんて、信じられなかった。
それに、「敵キャラ」っていう最初の印象でベジータもピッコロも好きじゃなかったかもしれない。 各々のキャラクターの心が変化していく過程だったり、成長とかが見えてなかったんですよ。
でも大人になって作品に触れると、悟空だけじゃなく、ドラゴンボールのキャラクターってみんな魅力的だなって思いますよ。
あと、孫悟飯もああいう行動を取って当然だなって。だって悟飯、あの時、10歳かそこらだもん。急にあんなに強くなっちゃって、そりゃ調子に乗るわけよ。でも、子どもの時はそういう悟飯の心境まで理解できなかった。
酒寄:田辺さんのその「悟飯観」が私には意外だったんです。私が子どものころって、自分の年齢に一番近い、悟飯に自分を重ねて見るものだと思ってたんですよ。だから私がピッコロさんを好きになったきっかけも、悟飯に優しくしてくれたから。逆に大人になったいまは、「強すぎる悟飯」に共感しにくいんですよ。
田辺:だいぶ変わってきたね、キャラクターへのイメージが。
酒寄:クリリンとかも、亀仙人の修業でズルするイメージが強くて「嫌なヤツだな〜」と思ってたけど、作品全体で見たらまったく嫌なヤツじゃなかったし。
田辺:そう! クリリンって凄いんだよね。悟空とかベジータとかがもう強すぎるから、正直ホントはさ、クリリンは頑張らなくていいんだよ。なのにあんな努力を重ねて……。凄いよ。
酒寄:「もう俺なんて必要ない」ってなってもちゃんと努力しているんだよね。しかも、とんでもなく強くなっていく悟空に素直に「凄い」って伝えられる。悟空もクリリンのことは「仲間」じゃなくて「親友」って特別視してるからね。
田辺:やっぱクリリンの見所はセル編での、18号とのやり取りよね。あの時、「あいつ、やるじゃん」と思ったよね(笑)。男だよ、あいつは!
酒寄:鳥山先生もクリリンにご褒美じゃないけど、彼に見合った素敵な未来を描いてくれたしね。
ーー再びドラゴンボールの世界に触れることで、推しキャラって変わりましたか?
田辺:キャラクターに対する印象はいろいろ変わったけど、 一番変わったのはベジータですね。私、子どものころ、ドラゴンボールを毎週見てたけど、泣いたことはなかった。けど、大人になって見たら、ベジータにめちゃくちゃ泣かされる。地球に来たばかりのころは、ただただプライドの高いヤツだったけど、ブルマと結婚してトランクスという子どもができてからのベジータって、自分のちょっとした弱さとかも認めつつあるじゃない? ベジータの成長がえぐいなって思う。悟空と比べるのもあれだけど、お父さんとしてもベジータは立派。悟空とは結婚したくないけど、ベジータとは結婚したい(笑)。
酒寄:大人のトランクスがセルにやられて、カッとなって絶対勝てないのに立ち向かう姿とかね。
田辺:そう! あんな家族思いなんだって。悟空との関係も素晴らしいよ。ライバルとして認め合っているっていうね。
酒寄:あれ、すごいよね。ベジータが悟空を認めるところって、子どものころはサーって読んじゃってたんですよ。戦闘の行方が気になって。だけど、大人になって読むと ベジータの葛藤とかがよくわかる。魔人ブウ編でのシーンも、自分のプライドを殺してて。
田辺:やっぱ魔人ブウ編はホント、ベジータが主人公なんじゃないかと思うくらい。てか、ドラゴンボールって「誰が主人公」とかじゃなくて、キャラクターそれぞれにストーリーがあるのかもしれない。
酒寄:ベジータに父性を感じるのと同じく、 チチの母性も印象的ですね。悟空が悟飯を連れて地球を救いに行くときに、チチが心配のあまり「悟飯ちゃんが……」とか言ってましたけど、子ども心に「なんで余計なこと言うんだ! 自分の子どもより地球の平和のほうが大事でしょ」って思ってたんです。
でも、実際に自分に息子が生まれたら、こんな恐ろしい戦いに息子が臨むなんて、そりゃあ嫌だよって(笑)。悟飯が殺されたと勘違いして、めちゃくちゃ怖い魔人ブウにつかつかと立ち向かって、バシッと叩くシーンとか、親になったいま読むと「ああああーーちゃんとチチはお母さんじゃん!」って思うんですよね。
田辺:確かにね。そういえば、これはよく二人で話すネタなんですけど、「悟空とブルマがくっつかなくて良かったよね」って。
酒寄:少年漫画のお約束通りなら、絶対悟空とブルマがくっつきそうですけどね。
田辺:なのに、いきなりブルマとベジータって!
酒寄:あのシーン、すごいびっくりした。内緒話が地獄耳のピッコロさんにだけ聞こえて。
田辺:そうそうそう、あそこ、すごい好きなの! 私まで内緒話聞いてるみたいで。
酒寄:あと、大人のトランクスがベジータに会う時にワクワクしたってことは、「ブルマは、ベジータのことを悪く言ってないんだ」と推測できる。
田辺:母親が子どもに父親の悪口言って、子どもが父親のことを尊敬できなくなる、なんて話も聞くけど、ブルマはそうじゃないってことだよね。彼女の歳のとり方もいいよね。でもさ、ブルマのこと、子どものころはどう思ってた?
酒寄:正直、そこまで印象は強くない。「カワイイ! 好き!」っていうイメージは持てなかった。
田辺:いや、そうなの! なんだったら、ちょっと性格のきつい女キャラっていう印象だったかもしれない。子どものころは、キャラクターの存在感って戦いでの強さ、弱さでしか見れてなかったから、「なんだよブルマ。弱いくせに」とか思ったりして(笑)。でも、ああいうちょっとワガママでズルさもあって、みたいなキャラクターの魅力って気づけなかったよね。
酒寄:育ちがいいっていうのも出てるよね。私はブルマが悟空のことを「孫くん」って呼び続けてるのがすごい好き。
田辺:鳥山先生の描く女性キャラはみんな魅力的だけど、私たちが好きなのはビーデルさん。スポポビッチ戦は何度見ても泣いちゃう。
酒寄:あまりの苦戦ぶりに悟飯とかがギブアップしてくれっていうんだけど、絶対ギブアップしないんだよね。あと、大人になって読み返して思ったのが、ビーデルさんって父親のサタンのこと全然嫌いじゃないし、尊敬してる。だからサタンも、きっといいお父さんなんだなって思う。
田辺:そうだ! そうかもしれない。特にあのときのビーデルさんくらいの年齢(魔人ブウ編では、高校生くらい)だと、父親のことってちょっと苦手だったりするもんね。
ドラゴンボールの世界だとさ、人が空飛んだりエネルギー波を撃ったり当たり前にできちゃうわけよ。でもビーデルさんは普通の女の子だから、そんなことできない。ものすごい力の差があるのに、あきらめないっていうのも一つの強さだよね。私だったらもう無理だ、この人たちとは世界が違うってなるけど、ビーデルは頑張る。凄いよね。鳥山先生が描く女性ってみんなおしゃれでカッコよくて強いんだけど、 どこか等身大のキャラクターも描いてくれている。
酒寄: 素敵でかわいいけど、現実離れはしてない、私たちと地続きにいるように感じさせてくれるキャラがビーデルさんなんだよね。悟飯と結ばれてお母さんになったら、ちゃんとお母さんになってる。
ーー自分に似てるなというキャラはいますか?
田辺:こういう時、ホントはブルマとか言いたいけど、ブルマの「ブ」の字もない(笑)。だから、私は絶対ヤジロベー。しかも、カッコいい部分のないヤジロベー(笑)。危険が迫っても逃げ回って要領よく生き延びそうだなって思いますね。
なりたいのはベジータですけど。
酒寄:私がドラゴンボールの世界に登場するとしたらプーアルかな? 声は餃子 (チャオズ)っぽいけど、多分私は餃子ほど見せ場は作れない(笑)。なりたいのはデンデ。
田辺:ああ、デンデいいよね!
酒寄:賢いし、ピッコロさんと仲いいし(笑)。私の推しはピッコロさんなんですけど、さっき言ったようにピッコロさんは子どものころから好きなんです。ピッコロさん、元々「悪」として生まれた存在だけど、そこから、仲間になっていくっていうことは、もしかしてものすごくきれいな心の持ち主なんじゃないかって思ってます。お話が後半になると、どんどんピッコロさんのギャグ顔が増えていくのも好きですね。
田辺:悟飯とピッコロの関係性もいいけど、ちびトランクスと悟天との関係もいいよね。あの人、面倒見がいい!
酒寄:だから、アルバイトとかでもしピッコロさんが仕事を教えてくれたら、とか妄想しちゃうんですよね(笑)。今回の映画(2022年6月11日に公開された『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』)の予告を聞いて、なぜか田辺さんが「ベジータがパン屋の修業をやるお話だ」って勘違いして、そこから、もしピッコロさんがホントにパン屋をやったらどうなるかっていう話がすごい盛り上がって(笑)。
田辺:ピッコロさんだったらどういうパンを作るんだってね。なにかあるたびにドラゴンボールの話題になっちゃう。私たちの生活の中にはドラゴンボールが常にあるんです(笑)。
酒寄:子どものころは、そういう妄想も一人でしてたんですけど、田辺さんと話すことでより妄想ストーリーが活発に動き出しましたね。
田辺:確かに、私はそういうストーリーを考えるのがちょっと苦手なんですけど、酒寄さんの話に付け足していくのは楽しい。ピッコロさんたちと一緒にディズニーランドに行く話は我ながら大作になったね(笑)。
ーー新作映画では、悟飯の活躍が見所の一つですが、田辺さんは悟飯の印象が変わりましたか?
田辺:だいぶ変わりましたね。実は映画を見る少し前に、悟飯とは“仲直り”したんです。ジャニーズWESTの神山 (智洋)さんもドラゴンボールが好きで、共演するたびにいつもドラゴンボールの話をするんです。でも、そういえば好きなキャラのことを聞いてなかったなと思って、ある時、聞いてみたんです。そしたら神山さんは「セル編の悟飯が好き」っていうんです。「わー、それ、私の一番嫌いなところじゃん!」って思って、つい「そのころの悟飯、嫌いです」って言っちゃったんです。他人が好きなものを否定するなんて、一番やりたくないことをやっちゃったって自己嫌悪にかられて、ずーっと反省してたんですよ。
そんなことがあって、 悟飯とちゃんと向き合おうと思って、セル編をもう一度見直したんですよ。そしたら、あの時の悟飯の行動は、若さゆえの過ちだった、仕方なかったねって思えるようになったんです。だから、悟飯と和解したばかりの私にとって、今回の映画は最高のタイミングで公開されたものだったんです。
酒寄:ちょうど仲直りできてたんだね。
田辺:映画の予告編を見たら、メガネをかけたスーパーサイヤ人状態の悟飯が登場して、初めて悟飯のビジュアルでときめいたんですよ。私、金髪にメガネっていうビジュアルがすごい好きなんです(笑)。
「勝手に最初の変な印象で嫌いって言ってごめんね」って思って見ると、ピッコロさんとの関係もやっぱり素敵だなって思ったし、娘のパンちゃんへの想いの深さも感じられた。悟飯のことを子どもだ、子どもだって思ってたけど、 こんなに立派になって、なんて思って楽しめましたね。
酒寄:今回の映画ではピッコロさんがメインで活躍するって聞いて、自分のピッコロさん像がものすごく膨らんでいたので、正直、映画を見るのが怖かったんですよ。自分が勝手に妄想していたものとズレが大きかったら、ピッコロさんに申し訳ないなと思って。でも、実際映画を見てみたら、仲良くなったら一緒にディズニーランドに行ってくれそうな、私の理想のピッコロさんだった(笑)。きっと私は おばあさんになってもこの人のことを好きだろうなって思えて、安心しました。
田辺:前回の映画 (2018年公開の『ドラゴンボール超 ブロリー』)もめちゃくちゃ好きな作品だったんですけど、今作は期待を超えてきましたね。なんだったらこれまでの映画で一番好きなくらい。いまはご時世的に難しいけど、応援上映したら絶対盛り上がるだろうなー。ソフト化されたら酒寄さんとぜひ応援上映したい。しかし、ドラゴンボールはこんなに歴史のある作品なのに、今でも面白さを更新し続けているのが凄いなって思います。
ーードラゴンボールを通して人生観や考え方に影響を受けた点はありますか?
酒寄:私は クリリンの人の凄さをちゃんと認めて、自分ができる努力を全力でやろうって思う気持ちと、ビーデルさんの絶対ギブアップしないところが凄いなって思います。
田辺:そうね、そういうところかもしれない。なんか絶望的な状況になっても、ドラゴンボールのキャラはみんな絶対に諦めないもんね。ホントだったらもう逃げ出したいと思うような状況でも、努力する諦めない心。あと、仲間を大事にする思いやりを学んだ気がしますね。
酒寄:私と田辺さんは元々「猫塾」ってコンビで、いまはぼる塾のメンバーのあんりちゃんとはるちゃんは元々「しんぼる」っていうコンビを組んでいて、ライバルだったんです。それが、いまは仲間となって一緒になって戦っているっていうのもドラゴンボールとちょっと似てるなって思います。
ーー「ぼる塾」という名前も二つのコンビがフュージョンしたみたいですしね。
田辺:確かにそうだ! あと、他と比べるわけじゃないですけど、やっぱり悟空は私にとって最強のヒーローだなって思いますね。もちろん他の漫画も好きなんですけど、悟空を超える人はいないんじゃないかと思いますね。
酒寄:悟空が出てきたら大丈夫っていうのはあるよね。
田辺:でも今はベジータが気になる。
酒寄:なんか 大人になると、最強の人よりちょっと弱さを見せてくれる人がいい。
田辺:そう。人間らしいところが垣間見えると気になっちゃいますね。ベジータはちゃんと負けを知っている。絶望を知ったベジータの強さに惹かれますね。あと悟天とかがベジータのことを「おじさん」って呼ぶんだよね。私たち読者は忘れがちだけど、時が流れてベジータもおじさんになったんだって思うと、なんか感慨深いです(笑)。漫画の世界って時間の積み重ねをあんまり感じないけど、ドラゴンボールはちゃんと各キャラクターの「老け」を描いていますよね。そもそも、何回目かの天下一武道会で、大きくなった悟空が登場したときは衝撃的だったもん。中身は小っちゃいころと変わらないんだけど(笑)。
酒寄:ブルマやチチがお母さんらしい髪型になってるのも、時間の積み重ねを感じさせるよね。
ーー「母になって」触れるドラゴンボールは、やはり違いますか?
田辺:ドラゴンボールは親子の物語でもありますよね。いま、私とみたらしちゃん (酒寄さんの3歳になる息子さんの愛称)もドラゴンボールで繋がってるところもあって。
酒寄:田辺さんが、私がピッコロさんが好きだからペネンコのぬいぐるみをくれたんですけど、息子がそれを「子猫ちゃん」って言ってどこへ行くにも一緒に連れて行ってる。
田辺:なんか嬉しかったですね。30歳以上離れているのにドラゴンボールがあるから繋がれている。今後もどんどんドラゴンボールを見てもらいたいね。
酒寄:いまも見せているんだよ。多分、内容は理解できないだろうなって思いつつアニメを流してたら「フリーザ、強いね」って真剣に見てた。私の理想としては、 将来田辺さんと私の息子がクリリンと悟空みたいな関係になったらいいなって。
田辺:みたらしちゃんにドラゴンボールキャラの衣装着せたら私たちは何のコスプレしようっていう話もしたね。
酒寄:あんりちゃんがカリン様で、田辺さんがヤジロベーで私が神様。はるちゃん (きりやはるかさん)がミスターポポで息子がちっちゃい悟空。なぜか、みんな(地球の)上の方にいる人たち(笑)。
田辺:子どもがいてくれることで、いろいろ楽しみ方が増えたなって思いますね。
酒寄:息子がドラゴンボールに興味を持ってくれたので、まずは一緒に見るところから始めています。映画なんかの新作もありますけど、既存の作品も息子と一緒に見返すと、そのたびに新しい発見がたくさんあるんです。年齢だけじゃなくて、自分のライフスタイルに応じて感じ方も変わるんだなーって思いますね。
田辺:私もみたらしちゃんとパンちゃんが重なって見えて、昔とは全然違った感情が芽生えた。これは新しい発見だなって思ったね。自分が子どものころ見てたものを、いまの子どもに布教できて、その楽しさを共有できるって、やっぱり凄いことですよね。
ーーお二人とも、ドラゴンボールを再読することで、より作品の深みに触れられるようになったんですね。
酒寄:だから、昔は読んでたけどって言う人には、ぜひもう1回読んでくれって思います。もちろん、最近のアニメも見てほしい。
田辺:漫画でもアニメでも、長くてどっから見ていいか分からない人にホントに言いたいのは、どっから見てもいい、と。1回見始めるともうサーッといけちゃうから!
酒寄:私もなぜか9巻から読み始めたらラストまで読んでまた1巻から読み直しちゃった(笑)。だから最初から読まなくても大丈夫。
田辺:悟空たちがずっと「強さ」を追求し続けるように、私たちも成長していきたいですね。 「ここでいいや」って満足するんじゃなくて、芸人としての面白さを妥協することなく一生磨いていきたいなと思います。
取材・文:てれびのスキマ
写真:関口佳代
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